司法書士試験の合格後の流れ

司法書士試験合格後の流れ

司法書士試験に合格した後に半年近くの研修があります。

しかし、その前にもイベントがあります。

現役司法書士が流れを記事にしておきます。

1,合格直後(合格祝賀会)

司法書士講座を提供している各予備校、法律家専門の就職エージェント(リーガルジョブボードなど)が合格祝賀会を行います。

時期は年によってバラバラですが、司法書士試験の合格祝賀会には出れるものには全て出たほうが良いでしょう。

合格祝賀会で何回も同期に会うことで、その後のつながりが強固になります。

合格祝賀会に出るメリット

  1. 同期とのつながり
    合格祝賀会で同期とのつながりを作っておくと、司法書士になってからの相談相手ができます。登記のことを相談する相手は司法書士くらいしかいませんし、フランクに質問をできるのは同期だけです。司法書士になってから同期のつながりが生きてきますので、同期と仲良くなるためにも合格祝賀会には行きましょう。
  2. 仕事をまわしてくれる
    司法書士同士で様々な仕事をまわします。
    よくあるものでいうと、司法書士界隈では「決済ヘルプ」という決済の仕事についてヘルプを頼む場合があります。
    司法書士の仕事の「決済」とは、簡単にいうと、不動産売買の代金を支払ったり抵当権を設定する業務のことですが、司法書士の有資格者しか決済業務はできません。(補助者が決済をするのは、補助者決済といって今はやりません。)1日に何件もの決済が立て込むと自事務所の司法書士だけでは足りなくなり、別の事務所の司法書士に決済ヘルプを頼むことがあります。
    他にも別の業務の仕事をもらったりと、合格祝賀会に出て同期と仲良くなっておくことで、仕事に関するメリットも生まれます。

合格祝賀会に用意しておくもの

  1. 名刺(100〜200枚)
    できれば顔写真入りのものが良いでしょう。みんな何十人と名刺交換しますので、顔を覚えてもらえません。印象的な名刺にするために顔写真を入れたり趣味、特技、何か一言を入れたりします。
  2. SNSのアカウント
    エックス、インスタなど。数年後には同期のつながりは希薄になりますが、SNSをやっていると希薄になりづらいメリットがあります。また仕事が回ってきやすいなどのメリットがあります。更新頻度は低くてもいいので、アカウント自体は作ったほうがいいです。

合格祝賀会で大事なこと

シャイにならないことです。つまり、人見知りNGです。

知り合いが1人もいない中(私がそうでした)、人見知りを発動して会場に1人でいても意味はありません。

司法書士になる方は人見知りが多い印象がありますが、勇気を出して話しかけましょう。みんな話しかけてほしいと思ってモジモジしています。

目が合った人に名刺片手に挨拶しましょう。みんな司法書士を目指して合格まで辿り着いた人ですから、共通の話題はあります。

司法書士を目指した理由や、今年の試験の出来や、今までやってきた仕事や、司法書士になったらやってみたいことなど。

少しの勇気を出して話かけることがとても重要です。

2,研修

11月くらいから研修がはじまります。

いくつかの研修がありますが、欠席については、代わりにレポートの提出などシビアな対応をされます。なるべく欠席しないようにしましょう。

東京研修は出来が良いと言われています。(私も東京研修を受けました。)

即独できるほど…は言い過ぎですが、たしかに実践的な研修が多いので、真面目に受けると自分の身になります。

3,就職

勤務司法書士になる方は就職先を探します。

早い方は研修が始まるくらいには就職先を決めてしまいます。

遅い方は研修後に就職先を決めます。

私は研修後に決めましたが、求人数もたくさんあったので就職に困りませんでした。

就職先の探し方

以下の方法を使って司法書士としての求人を探します

  1. 司法書士会の求人ページ
    1番スタンダードな求人です。司法書士事務所が直接求人を出しています。
  2. 法律家専門のエージェント
    リーガルジョブボードやリーガルブライトなどがあります。親身に相談に乗ってくれますし、場合によっては面接にも同行してくれます。
  3. 通常の求人サイト
    DODAなどの求人サイトにも司法書士の求人が載っていることがありますが、数は少ないです。司法書士という専門的な職業なので、通常の求人サイトはあまり使わないでしょう。

事務所が合わない場合

人対人ですから、合わないこともあります。

司法書士事務所側も理解ある事務所が多いです。

試用期間中に辞めたいと言ったほうがいいでしょう。

1回の短期転職なら次の就職に影響はないでしょう。

2回の短期転職でもまだ大丈夫です。

3回目くらいからはちゃんとした理由が言えなければ「あなたに問題があるのでは?」と司法書士事務所側に思われます。

4,司法書士になってから

司法書士になってからも司法書士会の研修があります。

5年経つと5年次研修というものもあります。

5,終わりに

司法書士になってからは実務の世界で揉まれます。

細かい作業が多いですが、結構楽しい世界でもあります。

司法書士として活躍してください!